【導入事例】well-beingの組織浸透から新規事業立ち上げまでの裏側

これまでLifreeは、160社以上の企業や競技スポーツチームの皆様と、従業員の方々の健康の促進を、共に考えさせていただきました。

今回はそんな中でも特に目覚ましい成果を実現していらっしゃる、株式会社プロシード様が、well-beingをどのように考え、具体的なアクションに落とし込んで取り組まれているのかを紹介させていただきます。

 

プロシード様は、顧客体験(CX)の向上を支援するコンサルティングサービスを提供しておられる会社です。

そして、社員のパフォーマンス向上のために福利厚生や休暇の見直し、オフィス機能の改善など、様々な健康経営施策に取り組んでいらっしゃいます。

 

真摯かつ誠実に人々の幸福・健康を願いつつ、それを働きの場にもいかに持ち込むことができるのか。

これからの健康経営を、プロシード様の理念は事例をもとに考えていきたいと思います!

(尚、この記事はプロシード株式会社経営管理部部長、長内範子様をお招きしたセミナーを文字にまとめさせていただいたものです。)

 

 

 

well-beingとは

まず初めに、近年注目を集めているwell-beingの概念から説明させていただきます。

最近耳にする機会が多くなってきたこの語彙ですが、一般的な定義では以下のように説明することができます。

 

「健康(well-being)とは、病気でないとか、弱ってないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態であることをいう。」 (日本WHO協会訳)

 

従来で言えば医療や福祉の世界で使われてきたこの概念は、一般にも少しずつ波及し、昨今ではビジネスの世界でも注目されています。

 

この社会的な潮流を後押ししているのが、学術的な様々な研究であり、well-beingの考えを用いることで、企業の経営にも多くのメリットがあることが明らかになってきているのです。

例えば、米イリノイ大学、エド・ディーナーらの研究論文によると

 

「主観的幸福度の高い人はそうでない人に比べて、創造性は3倍、生産性は31%、売り上げは37%高い」

「幸福度の高い人は職場において良好な人間関係を構築しており、転職率、離職率、欠勤率はいずれも低い」

 

という結果が実際に導き出されています。

 

幸福度(well-being)と職場でのパフォーマンス、優秀さとの間には、どうやらなんらかの相関があるらしい!

まさしく社会は今、従来の在り方を問い直し、新しい働き方のカタチを模索しています。

 

well-beingを経営の分野で扱う

とはいいつつも、well-being、幸福や健康、という概念を具体的な経営の場に持ち込むには、もう少し具体化や細分化した理解が必要となってきます。

そこで参考となるのが、以下の三つの考え方です。

プロシード様は、well-beingを三つのステージとして段階的に捉えることで、社内での実践にうまく落とし込んでいらっしゃいます。

 

①【働きやすさ】

組織が率先して安全・安心して働ける基盤を創る

 

②【働きがい】

従業員を巻き込み共に働きがいをつくる

 

③【ワークライフサイクル】

ワークライフサイクルを実現し持続性を高める

更なる向上を目指す

 

この三つの段階こそが、well-beingが一体どのようなものであるか、という理念であり、プロシード様が目指すビジョンになっています。






( プロシード様の資料より引用)

 

どのようにwell-beingを実現するか

では、そのようなビジョンをどのように実現していくことができるのか。

それは決して一度に成されるものではなく、徐々に波及していくものであり、

ここで思い描かれている段階は、

経営者や役職者→全社員→顧客→サービス業界全体のwell-being という、個人から社会全体への大きな流れを作り出しています。



 

❶【経営者や役職者のwell-being】

まず、最小単位の経営者や役職者のwell-beingの実現に関して。

社会を変えていくために大切なのは、いつだって一人一人の小さな変化の積み重ねです。

我々Lifreeもそこに参加させていただき、〈well-being FIT研修〉というプログラムを通じた生活習慣改善を実施いたしました。

その概要と、導入者様からのお声を以下に整理させていただいています。

 

[実施過程]

① 自社開発のサーベイを用いてチーム、個人の現状を把握する

② 食事、睡眠、運動などの健康に関する知識をセミナー形式でインプットする

③ 参加者の方それぞれの自分にあったアクションプランを自分で立てる

④ 仲間と情報共有などのコミュニケーションをとりながら習慣化を目指す





 

[実施結果(数値)]

・不眠度が平均4.0から1.8まで改善

・従業員の方のロイヤリティも80.0から100.0へ



 

[その他の変化(実際の声)]

・仲間との仕事以外のコミュニケーションを取ることで心理的安全性が獲得された。

・実践することで健康の重要性やwell-beingへの意識が向上した。

・楽しみながら実践することで、参加していない仲間にまで興味が伝播した。

 

上記の数値的変化や参加者の感想からも分かる通り、

経営者・役職者層の参加者にプログラムの効果を、確かに実感していただくことができました。

そして続く❷以降などの動きも加わり、その波がさらなる相互連鎖を生み出していっているようです。

 

❷【全社員のwell-being】

・さらなるセミナーや知識探究を実施

・各種サークル活動や社内well-beingイベントの開催

・心身の健康増進に関する特別休暇や、特別手当の支給など、働きやすさの追求

 

❸【顧客のwell-being】

・カスタマーセンターの仕事の価値を高めたいという思いから、well-beingに関する評価基準を設定し、カスタマーセンターを評価、表彰する取り組み

 

❹【サービス業界全体のwell-being】

・サービスエクセレンスを探求し、発信するメディアを開設

 

もちろんその道のりの中には、様々な障害や困難もありました。

特に、❷の全社員向けの取り組みの際には、はじめから参加意欲のない社員の方や、健康に興味のない方に、いかにその波を伝えていくのかに課題を抱えていました。

そこで、我々などの外部の講師の力を借り、正しい知識を取り入れることで、

徐々にそうした授業員の方々も興味を持ち始めたようです。

また、30人規模の組織で、万全な体制や予算が無い中、研修の内省化や予算をかけないPJを計画したことも、

プロシードさんの健康経営への強い思いや、実行力の高さを物語っています。

 

そのような小さな試行錯誤の結果が、少しの変化を生み、

その個人の健康に関する変化が、社会全体のwell-beingに繋がっていきます。

この連鎖ことが我々Lifreeやプロシード様の目指しているビジョンです。










まとめ

色々な素敵な健康施策を実施し、そのビジョンの実現を続けているプロシード様ですが、そうした流れを受けて、健康経営の要点と成果を以下のように説明していただきました。

 

〈導入時のポイント〉

・自社が考える「well-being」を定義する

・経営層や役職者から浸透させる

・経営層からの取り組みの説明を行う

・段階を踏んで進める

・専門家の情報・知識・サポートを活用する

 

〈現時点での効果〉

・経営層の意識の変化し、残業や働き方への意識が変化した

・コミュニケーションが活性化し、心理的安全性が向上したことで、会議中などの意見交換が活発になった

・健康に対する意識変革が起こり、自分にあった健康スタイルの探求、習慣化ができるようになる人が増えた

・自分たちのwell-beingから、顧客・業界へも繋げていく思いのもと、新規事業の立ちあげが進んだ

・連続で売上目標が達成された

 

こうしてみると、ビジネスと心身の健康維持・管理はなんだかとても密接に結びついていると確かに感じられます。

健康施策の導入や推進の背景にはたくさんの困難や摩擦があるのも事実ですが、ビジネスにおいてwell-beingはやはり大きな可能性を秘めているようですね。

 

いかがだったでしょうか。

この度の事例は、非常に素晴らしく、学びの多いものであると思います。

その理念やビジョンの整理もさることながら、その行動力と運営力で、実際での健康経営の重要性を的確に示してくださっています。

 

今回の記事が、健康経営に興味がある方、でも不安や疑問がある方、そうした方々の助けとなれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

 

実際に聞いてみた!導入企業さまの声

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