「眠れない」「寝ても途中で目が覚める」「朝がつらい」——。
40代以降、こうした“眠りの変化”を感じる方が増えます。
それは、単なる年齢のせいではなく更年期のホルモン変化が関係しています。
実際、更年期の女性の約6割、
男性の約3割が「睡眠の質の低下」を感じているという報告もあります!
この記事では、更年期に眠れない原因と、
今日からできる具体的な対策を快眠コーチの視点でお伝えします。
① 更年期に「眠れない」と感じるのはなぜ?
更年期とは、女性ではエストロゲン(卵胞ホルモン)、
男性ではテストステロン(男性ホルモン)の分泌が急激・あるいは緩やかに低下する時期。
このホルモンの変化が、自律神経や体温調節、感情コントロール、睡眠リズムに影響を与えます。
ホルモン変動による体温・自律神経の乱れ
エストロゲンが減ると体温コントロールが不安定になり、ほてり・寝汗・動悸などが起こりやすくなります。
結果、夜間に何度も目が覚める「中途覚醒」が増加します。
ストレスやメンタル変化
ホルモン変化は脳内のセロトニンやメラトニンにも影響します。
気分の落ち込みや不安が強くなることで、「寝ようとすると考えごとが止まらない」という状態に。
加齢による深睡眠の減少
40代以降は自然にノンレム睡眠が浅くなり、音や温度変化に敏感になります。
環境の影響を受けやすくなるため、睡眠環境の整え方がより重要になります。
女性の更年期では特に、血管運動神経症状(ホットフラッシュや寝汗)が大きな睡眠阻害要因になります。
寝ている途中で急に熱くなって目が覚め、そこから再入眠できないケースも多いのです。
寝具・パジャマを吸湿・放湿性のある素材(綿やリネン)にする
枕元に保冷剤や冷感ジェルを用意し、ほてりを感じたら首筋を冷やす
寝る90分前の入浴(40℃前後×15分)で深部体温をゆるやかに下げる
寝室の温度は26℃前後・湿度50%前後を目安に
これらを整えるだけでも、
「夜中の覚醒回数が減った」「寝汗のあともすぐ眠れるようになった」と実感する方が多いです。
③ 男性の更年期と睡眠:テストステロン低下と無呼吸リスク
男性も40代後半〜50代にかけて、テストステロンの分泌が少しずつ低下します。
これがいわゆる「男性更年期(LOH症候群)」です。
夜中に何度も目が覚める
寝ても疲れが取れない
朝の勃起消失や性欲低下、意欲低下
また、睡眠時無呼吸症候群(OSA)が増える年代でもあり、
日中の眠気や集中力低下が生産性を下げる原因にもなります。
体重管理(首回りの脂肪減少で無呼吸を改善)
飲酒を控える(特に寝酒は深睡眠を減らす)
疑わしい場合は専門医で睡眠検査・ホルモン測定を受ける
男性の場合も「気づかないうちに睡眠不足が慢性化」しているケースが多く、客観的なチェックが重要です。
④ 快眠コーチがすすめる「更年期に眠れない夜」の5つの対処法
「寝なきゃ」と焦るほど交感神経が高ぶります。眠れないときは“寝ようとしない”姿勢が逆に入眠を早めます。
2. 眠れない夜は一度起きて「脳をリセット」
15分以上眠れないときは一度ベッドを出て、
温かい飲み物を少し飲む・軽くストレッチをするなどして再入眠のスイッチを作りましょう。
3. 夜の光をコントロールする
ブルーライトはメラトニンの分泌を抑制します。
寝る1時間前からスマホをオフにし、間接照明やキャンドルのような柔らかい灯りに。
4. 朝の光とリズムを固定する
起床時に太陽光を浴びると体内時計がリセットされ、夜の眠気が自然に戻ってきます。
「朝日を浴びる → 朝食をとる → 同じ時間に寝る」だけでも睡眠リズムは整います。
5. 医療・専門家に相談する
更年期による睡眠障害は、時にホルモン補充療法(HRT)や非ホルモン療法(SSRI・SNRI・漢方など)
が効果的なこともあります。婦人科・泌尿器科・睡眠外来など、専門医との連携も選択肢に入れましょう。
更年期は心と体の再スタートの時期です。
この時期に“眠り”を整えることは、単に不調を防ぐだけでなく、これからの人生のパフォーマンス基盤を作ることでもあります。
「眠れない夜」に焦らず、少しずつ自分の体と向き合う時間を持ってください。
睡眠は、ホルモンを整え、脳と心を回復させる最大の味方です。
【まとめ】
更年期の眠れなさはホルモン変化と自律神経の乱れが原因
女性はホットフラッシュ、男性はテストステロン低下が影響
睡眠環境・リズム・光の調整が効果的
必要に応じて専門家のサポートを活用
更年期こそ「整える」ことで人生のリズムを再起動できる
「仕事が忙しくて睡眠時間を確保できない」「寝ても疲れが取れない」という方は、
睡眠の専門家に相談することで解決策を見つけることができます。
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