
春が近づくと、毎年決まって訪れるこの悩み。
・鼻が詰まって息がしづらい
・夜中に何度も目が覚める
・寝たはずなのに、朝から頭がぼんやりする
・集中力が続かず、仕事のミスが増える
花粉症と睡眠の問題は、単なる「季節の不調」ではありません。
放置すると、仕事の生産性・判断力・メンタルにまで影響する、れっきとした健康課題です。
実際、睡眠医学の分野では
アレルギー性鼻炎(花粉症)による睡眠障害は、日中の認知機能低下と強く関連する
ことが繰り返し報告されています。
この記事では、
・花粉症で眠れなくなる“本当の理由”
・睡眠不足が仕事のパフォーマンスに与える影響
・科学的根拠に基づいた「花粉症×睡眠改善」対策
を、睡眠改善の専門家の視点でわかりやすく解説します。
1-1. 鼻づまりによる呼吸の質の低下
花粉症では、鼻粘膜に炎症が起こり、鼻腔が狭くなります。
これにより、
・空気の通りが悪くなる
・口呼吸になりやすい
・睡眠中の酸素摂取効率が低下
という状態が起こります。
研究では、鼻閉(鼻づまり)があると深い睡眠(ノンレム睡眠)が減り
夜間覚醒が増えることが示されています。
▶ 参考論文
Okubo K et al., Sleep quality in allergic rhinitis, Allergology International, 2020
1-2. ヒスタミンは「覚醒物質」でもある
花粉症の症状を引き起こす中心的な物質がヒスタミンです。
実はヒスタミンは、
・アレルギー反応を起こす
・脳内では覚醒を維持する神経伝達物質
という二つの顔を持っています。
つまり、花粉症の症状が強いほど
👉 脳が「起きろ」と指令を出し続けてしまう
状態になります。
▶ 参考論文
Scammell TE et al., Histamine and the regulation of wakefulness, Neuron, 2001
鼻づまり・かゆみ・不快感は、無意識のうちにストレスになります。
このストレスが続くと、
・交感神経が優位
・副交感神経が働きにくい
・入眠しづらい
という悪循環に陥ります。
2-1. 集中力・判断力の低下
睡眠が分断されると、
・注意力
・ワーキングメモリ
・判断スピード
が低下することが分かっています。
これは「眠いから頑張れない」のではなく、
脳が回復しきっていない状態です。
2-2. プレゼンティーズムの増加
花粉症シーズンに多いのが、
出勤しているが、頭が回らず生産性が落ちている状態
いわゆるプレゼンティーズムです。
花粉症と睡眠障害を併発している人ほど、仕事効率が下がることが報告されています。
2-3. メンタル面への影響
慢性的な睡眠不足は、
・イライラ
・不安感
・抑うつ傾向
を強めます。
花粉症の時期に「気分が落ちやすい」と感じる人が多いのは、
睡眠の質低下が大きく関係しています。
ここからは、薬だけに頼らず、今日からできる対策を紹介します。
3-1. 鼻うがい+粘膜ケアで炎症を抑える
鼻うがいは、花粉や炎症物質を物理的に洗い流す有効な方法です。
さらに、プロバイオティクス(乳酸菌)の併用で、
アレルギー反応が軽減されることが報告されています。
▶ 参考
Yoshida A et al., Lactobacillus reduces allergic symptoms, Int Arch Allergy Immunol, 2013
3-2. クエルセチンでヒスタミン放出を抑制
クエルセチンは、
・玉ねぎ
・りんご
・ブロッコリー
に含まれるポリフェノールで、ヒスタミンの放出を抑える作用があるとされています。
3-3. 寝室の花粉対策(最重要)
睡眠中は無防備です。
以下はコスパが高い対策です。
・防花粉・防ダニ寝具カバー
・HEPAフィルター付き空気清浄機
・就寝前30分の換気→就寝時は窓を閉める
3-4. 「横向き+少し上体を高く」寝る
仰向けは鼻づまりが悪化しやすいため、
・横向き
・枕やクッションで上体を少し高く
することで、鼻の通りが改善する人が多いです。
3-5. ブテイコ呼吸法で一時的に鼻を通す
鼻づまり時に有効とされる呼吸法です。
▶ 参考
Novozhilov AV, Buteyko breathing method, J Altern Complement Med, 2017
3-6. 蒸しタオル+ツボ刺激
・蒸しタオルを顔に2分
・小鼻横の「迎香(げいこう)」を10秒押す
で、副交感神経が働きやすくなります。
3-7. 抗ヒスタミン薬は「眠気の副作用」に注意
眠くなるタイプの抗ヒスタミン薬は、
睡眠構造を乱すことがあります。
服用する場合は、第2世代抗ヒスタミン薬を医師・薬剤師に相談してください。
花粉症による睡眠障害は、
・仕方ない
・毎年のこと
で済ませていい問題ではありません。
睡眠の質を守ることは、仕事の集中力・判断力・メンタルを守ることです。
・鼻・粘膜ケア
・寝室環境
・呼吸・自律神経
この3点を意識するだけでも、
花粉症シーズンの睡眠とパフォーマンスは大きく変わります。
今年はぜひ、
「花粉症=眠れない」を前提にせず、
睡眠から立て直す花粉症対策を始めてみてください。
質の高い睡眠は、日々の生活習慣と環境の見直しから始まりますね!
上記の方法を実践することで、眠りの質が向上し、日中のパフォーマンスも高まる1つになるでしょう。
しかし、個人差があったり一般的に言われている改善ではなく個人に合わせた睡眠不足や不眠に悩む場合
専門的なサポートが必要となることもあります。
Lifree株式会社では、睡眠に関する専門的なアドバイスやサポートを提供しておりますので
お悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。