【大企業・中小企業別】健康経営の事例15選!ユニークな例・成功のポイントも解説

健康経営とは?

健康経営とは、従業員の健康を単なる福利厚生として捉えるのではなく、
組織の重要な経営戦略として位置づけ、戦略的に健康づくりや働き方改革を推進する取り組みです。

従業員の健康が生産性向上や離職率低下、企業価値の向上につながるという考え方で、
経済産業省主導の「健康経営優良法人」制度により、優れた実践企業が認定されています。

 

 

【大企業】健康経営の取り組み事例5選

①健康データを可視化して生活習慣を改善|日本電信電話株式会社(NTT)

課題: 健康診断などの情報はあるものの、若年層を含めて早い段階から健康意識を育て、
   生活習慣の土台づくりを進める仕組みが必要でした。
   特定保健指導の対象年齢になる前から「自分の健康を理解し、行動につなげる」
   ヘルスリテラシーの底上げが課題でした。
取り組んだこと:
節目研修や対象年齢ごとの健康教育を体系化し、
   入社1〜2年目や35歳社員などに健康教育を実施。
   理解度などのフィードバックを次年度のプログラム改善に活かすなど、
   PDCAで運用しました。
結果: 受講後の理解度を指標化し、入社1〜2年目で4.5/5.0、35歳で4.2/5.0など
   高い水準を記録。教育と評価をセットにすることで、健康行動の“きっかけ”を作り、
   継続改善につながる土台を整えています。 

業種:情報通信業
従業員数:約330,000名

▶︎参考:健康データを可視化して生活習慣を改善|日本電信電話株式会社(NTT)

 

 

②e-learningと参加型企画で健康リテラシー向上|東京海上日動火災保険株式会社

課題:若年層からの生活習慣改善や健康リテラシー向上を進め、
   生産性や働きがいの向上につなげる必要がありました。
   一方で、施策を実施しても参加が伸びないと効果が出にくく、参加意欲を高める工夫が課題でした。
取り組んだこと: 社内イントラを活用し、全社員・管理職向けのテストや
   動画を含むe-learningを展開。さらに「全社員参加型の健康チャレンジ」など、
   学びと実践を組み合わせた参加型施策を実施しました。
結果: 健康チャレンジではアンケート回答者の満足度が97.5%と非常に高く、
   運動習慣やプレゼンティーズムが改善する傾向も確認。参加率など運用面の課題を把握しつつ、
   定量・定性の両面で成果を検証できる枠組みが整っています

業種:保険業
従業員数:約16,000名

▶︎参考:e-learningと参加型企画で健康リテラシー向上|東京海上日動火災保険株式会社

 

 

③睡眠不足の課題を可視化し、参加型セミナーで行動変容を促進|リコージャパン株式会社

課題:ライフスタイル調査で、睡眠不足を感じる社員が年々増えていることが分かり、
   対策の必要性が高まっていました。従来の動画視聴案内は視聴率が伸びにくく、
   延べ人数しか把握できず、効果が見えにくい点がボトルネックでした。
取り組んだこと: 睡眠の質を判定するテストとセミナーをセットで導入し、
   「自分の状態を知る(可視化)」→「理解する(学習)」→「変える(実践)」へつなげる設計に。
   セミナー後のフォローとして動画配信も活用し、学びを反復できる導線を整えました。
結果: 募集開始後短期間で定員に達するなど、睡眠への関心の高さが顕在化。
   講義は分かりやすく実践的で、質疑応答でも質問が相次ぎ、満足度も高評価。
   継続開催を期待する声が集まり、施策が“単発で終わらない”手応えにつながっています。

業種:情報通信業
従業員数:約18,000名

▶︎関連記事健康経営の睡眠事例|リコージャパン株式会社

 

 

④ストレスチェックを活用してメンタルヘルス強化|コニカミノルタ株式会社

課題:メンタル不調の予防には、ストレス状況を把握するだけでなく、
   職場単位での課題特定と改善が欠かせません。
   ストレスの高い職場を早期に見つけ、組織として手を打つ仕組みづくりが課題でした。
取り組んだこと: 全従業員を対象にストレスチェックを年2回実施し、
   高ストレス者には産業医面談や外部EAPカウンセリングでフォロー。
   集団分析では職場ストレスを4段階で整理し、組織長へフィードバックし、
   必要な職場に改善策を実施しました。
結果: 最もストレスの高い(Level4)職場が2019年度13職場→2021年度3職場へ減少。
   受検率も90%超を安定的に記録し、ストレスチェックが「実施して終わり」ではなく、
   職場改善につながる運用として定着しています。

業種:電気機器
従業員数:約4,800名

▶︎参考:ストレスチェックを活用してメンタルヘルス強化|コニカミノルタ株式会社

 

⑤受診勧奨を強化して再受診率を向上|株式会社ルネサンス

課題: 従業員の平均年齢上昇に伴い有所見者率が上昇する中、
   再検査・精密検査・要医療の受診率を十分に高めきれず、100%達成に向けた行動変容の仕掛けが課題でした。
取り組んだこと: 受診勧奨の“伝え方”と“職場の支援”を強化。
   具体的には、社長名かつ色紙(赤)の通知で受診行動を後押しし、受診が進まない場合は
   上長に対象者の有無を共有して勤務調整などの支援を生みやすくしました。
   さらに受診費用支援(例:年度あたり上限1万円)で受診のハードルも下げました。
結果: 受診行動が促進され、再検査・要医療などの受診率向上に一定の成果。
   年度要因(コロナ禍等)の影響を受けつつも、受診勧奨を“仕組み”として回すことで、
   受診率改善を検証できる形へ進んでいます。 

業種:サービス業
従業員数:約5,300名

▶︎参考:受診勧奨を強化して再受診率を向上|株式会社ルネサンス

 

 

 

 

【中小企業】健康経営の取り組み事例10選

※公的な「健康経営優良法人2025-中小規模法人部門」事例集にも複数の先進例が掲載されています。

1.オフィス環境整備で運動習慣を改善|株式会社SACO

課題:デスクワーク中心の業務が多く、日常的に身体を動かす機会が少ないことから、
   運動不足や慢性的な疲労を感じる従業員が増えていました。
   一方で、業務外での運動を強制することは難しく、「仕事の延長線上で無理なく
   取り組める仕組み」が求められていました。
取り組んだこと:オフィス内にスタンディングデスクや簡易的なウォーキングエリアを設置し、
   業務の合間に自然と立つ・歩く行動が生まれる環境を整備。特別なルールは設けず、
   日常業務の中で選択できる形にしました。
結果:運動が「特別なこと」ではなく「当たり前の行動」として定着。
   従業員からは身体の軽さや集中力向上を感じる声が増え、健康への意識も自然と高まりました。

業種:サービス業
従業員数:約10〜20名

 

2.従業員が個別目標を設定し自分事化|有限会社宮地商店

課題:健康施策を実施しても、受け身になりやすく「会社に言われたからやる」という
   意識が根強い状況でした。健康活動を自分事として捉え、
   継続的な行動につなげる工夫が必要でした。
取り組んだこと:従業員一人ひとりが自分の健康目標を設定し、その進捗を社内で共有。
   さらに、達成度を評価制度と連動させることで、健康活動が日々の仕事と
   切り離されない仕組みを構築しました。
結果:健康目標が「自分のテーマ」として定着し、主体的に取り組む姿勢が醸成。
   健康に関する会話も自然と増え、組織全体に前向きな健康文化が根付きました。

業種:燃料販売(ガソリンスタンド等)
従業員数:約25名

 

3.女性の健康相談窓口で早期対応|株式会社岡崎土質試験所

課題:女性従業員が増える中で、月経不調や更年期など性別特有の健康課題が表面化しにくく、
   我慢や放置につながるケースがありました。早期に相談できる体制づくりが課題でした。
取り組んだこと:産業医や専門スタッフと連携し、女性向けの健康相談窓口を設置。
   婦人科健診の受診促進など、性別特有の課題に配慮した支援体制を整えました。
結果:相談への心理的ハードルが下がり、受診率が向上。
   体調不良の早期発見・対応につながり、安心して働ける職場環境づくりが進みました。

業種:建設コンサルタント(地質調査)
従業員数:約40名

 

4.推進体制を部署横断型に変更|株式会社ワイドソフトデザイン

課題:健康経営が人事部門任せになり、現場の実情と乖離した施策になりやすい点が課題でした。
   現場の声を反映した実効性の高い施策が求められていました。
取り組んだこと:人事だけでなく、現場・管理部門を横断した健康経営委員会を設置。
   部署ごとの課題や意見を共有しながら施策を検討しました。
結果:現場に即した施策が増え、従業員の納得感と参加意欲が向上。
   健康経営が組織全体の取り組みとして定着しました。

業種:サービス業(福利厚生代行)
従業員数:約50名

 

5.従業員主体のイベントで健康意識向上|株式会社福利厚生倶楽部中部

課題:医療・福祉現場では業務が忙しく、健康施策を「やらなければいけないもの」
   と感じやすい状況がありました。会社主導の施策では参加率が伸びにくく、
   健康づくりが一部の意識の高い人に偏ることが課題でした。
取り組んだこと:ウォーキング大会や健康講座などのイベントを、従業員自身が
   企画・運営する仕組みに変更。ルールや内容も現場の声を反映し、「楽しさ」「仲間とのつながり」を
   重視した設計としました。
結果:イベント参加への心理的ハードルが下がり、参加率が向上。
   健康づくりがコミュニケーション活性化にもつながり、職場全体の雰囲気改善と
   健康意識の底上げを同時に実現しています。

業種:医療・福祉(リハビリ・介護)
従業員数:約90名

 

6.社内の専門人材を活用して施策展開|株式会社REHA・LIBERO

課題:健康施策を外部任せにすると継続性が弱く、自社の実情に合った改善が
   難しい点が課題でした。日常的に健康状態を把握し、柔軟に施策を見直せる
   体制づくりが求められていました。
取り組んだこと:保健師や健康推進担当を社内で育成し、従業員の健康相談や施策企画を内製化。
   現場に近い立場から健康課題を把握し、改善策を設計しました。
結果:自社の特性に合った健康施策を継続的に展開できる体制が整備。
   施策の改善スピードが上がり、健康経営が「一過性で終わらない仕組み」として定着しています。

業種:教育・学習支援(自動車学校)
従業員数:約110名

 

7.ポイント制度で禁煙率を改善|株式会社ケィテック

課題:禁煙や運動などの健康行動を促しても、短期間で終わってしまい、
   行動変容が定着しないことが課題でした。
取り組んだこと:禁煙・運動・休暇取得などの健康行動にポイントを付与し、
   インセンティブとして活用。努力が見える形で評価される仕組みを導入しました。
結果:健康行動への参加率が向上し、禁煙率も改善。
   従業員が前向きに健康づくりへ取り組む文化が育っています。

業種:製造業(精密機械加工)
従業員数:約60名

 

8.個別ヒアリングで健康問題を早期発見|株式会社石井工機

課題:製造現場では、体調不良やメンタルの不調があっても「忙しいから」
   「周囲に迷惑をかけたくない」と相談をためらう傾向がありました。
   その結果、不調が表面化したときにはすでに深刻化しているケースもあり、
   早期発見・予防の仕組みづくりが課題となっていました。
取り組んだこと:定期的に個別ヒアリングの機会を設け、業務状況だけでなく体調面・生活面についても
   丁寧に確認。形式的な面談ではなく、日常の延長として話せる雰囲気づくりを意識しました。
   また、個人情報に配慮しつつ、部署単位で見えてきた傾向を共有し、職場環境の改善にも活かしました。
結果:体調やストレスの変化を早期に把握できるようになり、重症化する前の対応が可能に。
   従業員からは「話を聞いてもらえる安心感がある」という声も増え、
   信頼関係の強化と職場定着率の向上にもつながっています。

業種:製造業(精密機械加工)
従業員数:約60名

 

9.きめ細かな受診勧奨で再受診率向上|損保ジャパンキャリアビューロー株式会社

課題:健康診断後に再検査や精密検査が必要と判定されても、「忙しい」「後回しにしてしまう」
   といった理由で受診に至らないケースが多く見られました。対象者数が多い中で、
   一律対応では限界があり、受診行動を後押しする仕組みづくりが課題でした。
取り組んだこと:健診結果のフォロー体制を見直し、対象者一人ひとりに合わせた
   丁寧な受診勧奨を実施。受診の必要性を分かりやすく伝えるとともに、
   受診しやすいスケジュール調整や相談対応など、行動のハードルを下げる工夫を行いました。
結果:再検査・精密検査の受診率が向上し、健康リスクを早期に把握・対応できる体制が整備。
   従業員自身の健康意識も高まり、「会社が本気で健康を考えてくれている」という
   信頼感の醸成につながっています。

業種:サービス業(人材派遣・BPO)
従業員数:約500名

 

10.経営層主導で健康づくりを強力推進|マツ六株式会社

課題:健康施策が現場や担当部署任せになりやすく、全社的な共通認識が十分に浸透していませんでした。
   そのため、施策の優先順位が定まらず、効果検証も曖昧になりがちでした。
取り組んだこと:経営層が健康経営の重要性を明確に打ち出し、自ら旗振り役となって推進。
   経営戦略の一部として健康づくりを位置づけ、目的に沿った施策に重点的に予算を配分しました。
   また、取り組みの意義を繰り返し発信し、現場との意識合わせを行いました。
結果:健康づくりが「会社として取り組むべきテーマ」として浸透し、施策への理解と協力が向上。
   限られた予算の中でも費用対効果の高い施策が継続的に実施され、
   健康経営が組織文化として定着しています。

業種:商社(建築金物・介護用品)約170名
従業員数:約170名

 

健康経営の成功事例から学ぶ3つのポイント

① 経営層が主体となり戦略的に推進する

成功企業の多くは経営層が健康経営を経営課題として明確に位置づけ、専任チームや委員会を設置しています。
経営判断が迅速になり現場との連携も深まります。

② 従業員が主体的に参加できる仕組みをつくる

健康イベント、ポイント制度、個人目標の設定など、
従業員が自ら参加・継続できる仕組みが高い効果を生んでいます。
参加率の向上は企業文化にも好影響を与えます。

③ 専門家と連携して効果的な施策を展開する

産業医、保健師、外部専門家などと連携しながら、ストレスチェックや健診後のフォローを実施する企業は、
健康課題の早期発見と改善につなげています。

 

 

まとめ:健康経営の事例を参考に自社の取り組みを推進しよう

健康経営は単なる福利厚生ではなく、従業員の健康を企業価値向上につなげる戦略です。
大企業・中小企業それぞれに参考となる事例があり、自社の課題や規模感に合わせた施策を選べば、
より実践しやすくなります。

まずは経営層の理解を得て、小さな取り組みから着実にスタートしましょう。

 

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