「寝たいのに、ついスマホを見てしまう」「あと5分だけ…が止まらない」。
そんな夜が続いていませんか?
近年話題の“リベンジ夜更かし(Revenge Bedtime Procrastination)”とは、
日中に奪われた「自分の時間」を取り戻そうと、あえて夜更かしをしてしまう行動のこと。
一見、自分のための癒し時間のようでいて、
実はメンタル・生産性・幸福感をじわじわと奪っていく落とし穴でもあります。
今回は、Lifreeが企業・個人の睡眠改善を支援してきた知見から、
「リベンジ夜更かしの原因と治し方」を科学的に解説します。
リベンジ夜更かしとは、心理学的には「自己制御の遅延行動」と呼ばれます。
つまり「寝る時間を後回しにしてでも、自分の時間を取り戻したい」という心の反発です。
たとえばこんな行動に心当たりはありませんか?
子どもが寝たあとに、やっと訪れた“ひとり時間”に動画を見始める
SNSをスクロールしていたら、気づけば午前1時
「今だけは誰にも邪魔されたくない」と感じる
このように、リベンジ夜更かしは頑張りすぎている人ほど起きやすい現象。
特に、働くママ・ビジネスパーソン・介護世代など
「他人のための時間が多い人」に共通して見られます。
夜更かしがやめられないのは、意志が弱いからではなく脳の仕組みに原因があります。
日中の疲労がたまると、理性を司る「前頭前野」の働きが低下し、
「快楽を求める報酬系」が優位になります。
その状態でスマホや動画を見ると、脳内でドーパミン(快楽ホルモン)が分泌され、
「もう少しだけ見たい」が止まらなくなるのです。
つまり、リベンジ夜更かしは「脳のご褒美回路」が暴走している状態。
睡眠不足になるほど理性がさらに弱まり、
翌日も夜更かししてしまう——まさに悪循環のループなのです。
③ リベンジ夜更かしがもたらす3つのリスク
「少しくらい寝不足でも大丈夫」と思っていても、実際には小さな夜更かしが日中のパフォーマンスに影響します。
研究では、睡眠時間が6時間未満の日が続くと、連続17時間起きている状態と同等の集中力低下が起こるといわれています(Van Dongen et al., 2003)。
睡眠時間を削ることは、次のようなリスクを引き起こします。
主なリスクは次の3つです。
判断力・集中力の低下
メールの誤送信・ミス・注意散漫が増える。
感情の乱れ・イライラの増加
家庭や職場での対人ストレスが増し、自己肯定感が下がる。
ホルモン・代謝の乱れ
食欲ホルモン「グレリン」が増え、体重増加や肌荒れ、免疫低下を招く。
「たった30分の夜更かし」が、翌日の判断や気分に確実に影響するのです。
④ Lifreeが伝えたい「リベンジ夜更かしの治し方」5つのステップ
企業研修や個人セッションの現場で効果の高かった、実践的な治し方5選を紹介します。
脳は“完了していないタスク”にとらわれます。
寝る前に「明日のリスト」に書き出すだけで、脳が安心して眠りやすくなります。
夕方〜就寝3時間前に、10〜15分でも「自分の好きなことorリラックスできすこと」を入れる。
入浴・読書・ストレッチなど、心を解放する時間を“前倒し”するだけで夜更かしが減ります。
夜モード・おやすみモードを活用し、通知やSNSを遮断。
代わりに“呼吸アプリ”や“睡眠BGM”で入眠スイッチを強化。
照明を落とし、38〜40℃のぬるめ入浴で深部体温をゆるやかに下げる。
これが「自然な眠気」を誘う最も効果的な方法です。
「眠ること=気持ちいい」と感じられるように、香り・寝具・パジャマなどを整える。
五感で究極のリラックスをするほど、“夜更かしする意味”が薄れていきます。
⑤ 睡眠を取り戻すことは「自由」を取り戻すこと
リベンジ夜更かしの根底にあるのは、「自由を感じたい」という人間らしい欲求です。
しかし、本当に取り戻すべきは
“夜の自由時間”ではなく、“翌日のエネルギーと集中力”です。
私たちは「眠る=失う時間」ではなく、
「明日の自分を取り戻す時間」として捉え直すことが大切!
それこそが、リベンジ夜更かしの根本的な治し方であり、Lifreeが提唱する“休養力の第一歩”です。
【まとめ】
リベンジ夜更かしは「自分の時間を取り戻したい」という心理反応
理性の低下とドーパミンの過剰反応が原因で悪循環化
「夕方の自分時間」「光と温度のコントロール」が最大の治し方
睡眠は“自由を奪うもの”ではなく、“自分を取り戻す時間”
「仕事が忙しくて睡眠時間を確保できない」「寝ても疲れが取れない」という方は、
睡眠の専門家に相談することで解決策を見つけることができます。
Lifree株式会社では、ビジネスパーソン向けに
パフォーマンスを最大化するための睡眠改善プログラムを提供しています。
睡眠の質を高め、日中の生産性を向上させる具体的な方法を知りたい方は
ぜひLifree株式会社までお問い合わせください。