[最終更新日:2026-04-06]

毎年実施されるストレスチェック。
結果を確認する中で、こんな印象を持ったことはありませんか?
・睡眠に関する設問で「よくない」が多い
・高ストレス者と睡眠不調者が重なっている
・メンタル不調者の多くが「眠れていない」と答えている
一方で、健康担当者としてはこうも感じているはずです。
「睡眠が大事なのは分かるが、
ストレスチェック結果から“具体的に何をすればいいのか”が分からない」
本記事では、
ストレスチェック × 睡眠という視点から、
・ストレスチェックにおける睡眠項目の意味
・睡眠項目が悪化しているときに起きている“本当の問題”
・健康担当者が次に打つべき、現実的な解決策
を整理して解説します。
そもそもストレスチェックとは何を測っているのか(簡潔に整理)
ストレスチェックは、労働安全衛生法に基づき
50人以上の事業場で年1回の実施が義務化されている制度です。
目的は明確で、
・労働者自身がストレス状態に気づくこと
・企業が職場環境改善につなげること
この2点です。
使用される調査票の基本構造
厚生労働省が推奨する「職業性ストレス簡易調査票」には、
・23項目版(簡易版)
・57項目版(標準版)
があります。
内容は共通して、以下の3領域で構成されています。
①仕事のストレス要因
②心身のストレス反応
③周囲からのサポート
睡眠は②心身のストレス反応に含まれる、非常に重要な指標です。
ストレスチェックにおける「睡眠項目」の正体
23項目版に含まれる睡眠・休養関連項目
心身のストレス反応として、次の3問が含まれています。
・睡眠によって、疲れがとれている
・睡眠は足りていると思う
・休日はリラックスして過ごせている
いずれも4段階評価で、
本人の主観的な回復感・休養感を測っています。
57項目版でも同様の位置づけ
| 項目番号 | 内容 |
|---|---|
| 52 | 睡眠によって、疲れがとれている |
| 53 | 睡眠は足りていると思う |
| 54 | 休日はリラックスして過ごせている |
ここで重要なのは、これらが「生活習慣」ではなく
身体的・心理的ストレス反応として扱われている点です。
睡眠項目が悪い=何が起きている状態なのか?
健康担当者として最も重要なのは、
睡眠項目の数値が示している“背景”を正しく理解することです。
睡眠項目が低い人に共通する状態
実務で分析すると、睡眠項目が悪い人は以下を併発していることが多く見られます。
・抑うつ感・不安感が高い
・疲労感が慢性化している
・集中力・判断力の低下
・日中の眠気によるパフォーマンス低下
つまり、睡眠は「ストレスの結果」であり、同時に「ストレスを悪化させる要因」
になっているのです。
高ストレス者と睡眠不調が重なりやすい理由
ストレスチェックで高ストレス判定を受けた人を詳しく見ると、
睡眠項目が低評価である割合が非常に高いことが分かります。
これは偶然ではありません。
ストレスと睡眠は「双方向」
・ストレスが強い
→ 交感神経が優位
→ 寝つきが悪い・中途覚醒
・睡眠が乱れる
→ 回復できない
→ ストレス耐性が低下
この悪循環が続くことで、
・メンタル不調
・欠勤・休職
・プレゼンティーズム
へとつながっていきます。
ストレスチェックだけでは「睡眠の何が悪いか」は分からない
ここが健康担当者の悩みどころです。
ストレスチェックの睡眠項目は、
・疲れが取れているか
・足りていると思うか
という結果指標であり、
・寝つきが悪いのか
・夜中に目が覚めるのか
・生活習慣の問題なのか
といった原因までは分かりません。
企業としてできる「次の一手」①
ストレスチェックに“睡眠の深掘り設問”を追加する
法定のストレスチェック項目は変更できませんが、
追加設問を設けることは可能です。
たとえば以下のような質問です。
・寝つくまでに30分以上かかることが多い
・夜中に何度も目が覚める
・日中の眠気で業務に支障が出ている
・起床時にスッキリ感がない
これにより、
・「量の問題」なのか
・「質の問題」なのか
を切り分けることができます。
企業としてできる「次の一手」②
健康経営・自主調査として睡眠を可視化する
ストレスチェックとは別に、
・睡眠満足度
・中途覚醒
・日中の眠気
・回復感
を測る簡易サーベイを行うことで、
・部署別の傾向
・業務特性との関連
が見えてきます。
睡眠は個人課題ではなく、組織課題として現れるのが特徴です。
なぜ今、健康担当者は「睡眠」に注目すべきなのか
① 生産性への影響が非常に大きい
睡眠不調は、
・判断ミス
・作業効率低下
・感情コントロール低下
に直結します。
これは欠勤よりも見えにくい
プレゼンティーズム損失として企業に影響します。
② ストレス低減の“入口”として扱いやすい
睡眠は、
・メンタルの話ほど重くない
・生活改善として伝えやすい
という特徴があり、
ストレス対策の導入テーマとして非常に有効です。
睡眠課題が見えた企業が取るべき解決策
解決策① 睡眠セミナーによる“共通理解づくり”
・睡眠とストレスの関係
・「寝ているのに回復しない」理由
・仕事パフォーマンスとの関係
を知ることで、
社員自身のセルフケア意識が高まります。
解決策② 行動変容につなげるプログラム設計
知識だけでは睡眠は変わりません。
・寝る前の行動
・光・入浴・カフェイン
・休日の過ごし方
など、行動に落とし込む支援が必要です。
まとめ|ストレスチェックは「睡眠改善の入口」
・ストレスチェックの睡眠項目は“重要なサイン”
・高ストレスと睡眠不調は強く連動する
・しかし、チェックだけでは原因は分からない
・次の一手として「睡眠の可視化と介入」が必要
睡眠は、
メンタル不調の予防・生産性向上・エンゲージメント改善
すべての土台です。
ストレスチェックの結果を「見るだけ」で終わらせず、
睡眠という切り口から“改善につなげる”ことが、これからの健康担当者に求められています。
睡眠に困ったときは専門家に相談を
「仕事が忙しくて睡眠時間を確保できない」「寝ても疲れが取れない」という方は、
睡眠の専門家に相談することで解決策を見つけることができます。
Lifree株式会社では、ビジネスパーソン向けに
パフォーマンスを最大化するための睡眠改善プログラムを提供しています。
睡眠の質を高め、日中の生産性を向上させる具体的な方法を知りたい方は
ぜひLifree株式会社までお問い合わせください。

