こんにちは。
睡眠セミナー・睡眠改善の専門家、Lifree株式会社の高橋です。
・「天才は多相睡眠だったらしい」
・「短時間睡眠でも頭が冴える方法があるのでは?」
・「睡眠をコントロールできたら、人生の自由度が上がるのでは?」
そんな興味から、多相睡眠という言葉にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
特に有名なのが、レオナルド・ダ・ヴィンチ の睡眠習慣。
「1日90分しか眠らなかった」
「4時間おきに15分の仮眠を繰り返していた」
こうした逸話は、多相睡眠=天才の睡眠、というイメージを強く印象づけています。
しかし結論からお伝えすると、
「多相睡眠は、誰にでも再現できる万能な睡眠法ではありません」
むしろ、正しく理解せずに取り入れると
集中力低下・慢性疲労・メンタル不調につながるリスクもあります。
この記事では、
・多相睡眠とは何か
・なぜ天才たちは特殊な睡眠をしていたのか
・科学的に見たメリットと限界
・現代人が「真似する場合」の現実的な落としどころ
を、冷静に・実践目線で解説していきます。
私たちの一般的な睡眠「単相睡眠」
現代人の多くは、
・夜にまとめて眠る
・1回の睡眠で6〜8時間
という単相睡眠(Monophasic sleep)を行っています。
この間、睡眠は約90〜120分のサイクルで、
・ノンレム睡眠(浅い → 深い)
・レム睡眠(夢を見る睡眠)
を4〜6回繰り返します。
特に重要なのが
「最初の90分の深いノンレム睡眠後半に増えるレム睡眠」
このバランスが、脳と体の回復を支えています。
多相睡眠とは何か?
多相睡眠(Polyphasic sleep)とは、
「1日の睡眠を1回にまとめず、短時間の睡眠を複数回に分けて取る睡眠スタイル」
のことです。
代表的なパターンには以下があります。
・ウーバーマン睡眠
4時間ごとに20分睡眠(1日6回・計約2時間)
・エブリマン睡眠
夜に短いメイン睡眠+昼に数回の仮眠
・バイフェーシック睡眠
夜+昼寝の2相(実は最も現実的)
ダ・ヴィンチが行っていたとされるのは、
この中でも最も過酷なウーバーマン型です。
天才=多相睡眠、は本当か?
ナポレオン、エジソン、テスラ、チャーチルなど、
「睡眠が短かった」とされる偉人は数多くいます。
しかし重要なのは、
・彼らの睡眠記録は伝聞や逸話が中心
・科学的に検証されたデータはほぼない
という点です。
また彼らには共通点があります。
・異常な集中力
・強烈な目的意識
・体調変化を無視できる神経耐性
つまり天才の睡眠は
「再現可能なノウハウ」ではなく、結果論で語られている
ケースがほとんどなのです。
メリットとして語られる点
・活動時間が増えるように感じる
・短時間でREM睡眠に入りやすくなる可能性
・発想が断片的につながり、アイデアが出やすい人もいる
確かに、短期的・一時的には「頭が冴えている感覚」が出る人もいます。
睡眠科学の視点で見ると、多相睡眠には明確な課題があります。
・成長ホルモン分泌
・脳の老廃物除去
・身体の修復
これらはまとまった深睡眠で起こります。
多相睡眠では、この回復が不十分になりがちです。
・常に「いつ起きるか」を気にする
・交感神経が下がりきらない
結果として、
・疲れが抜けない
・情緒が不安定
・集中が続かない
といった状態が起こります。
・会議
・家族との生活
・通勤・通学
現代社会では、多相睡眠はほぼ破綻しやすいのが現実です。
ナポレオン、エジソン、ニコラ・テスラ、チャーチル…。
彼らもまた、分割睡眠や短時間睡眠で知られています。
彼らに共通していたのは、時間を生み出すための強い意志と集中力。
ただし、彼らの脳や神経の耐性、ストレス反応の仕組みは非常に特殊だったと考えられています。
つまり、「天才の睡眠法」はあくまで“天才だからこそ成立する”方法。
一般的な私たちが真似をすると、かえって自律神経が乱れ、
疲労やメンタル不調の原因になることが多いのです。
実は、Lifreeが企業や個人のサポートをする中で、
意図せず多相睡眠的な生活になっている方がたくさんいます。
例えば──
・夜遅くまで残業し、仮眠2〜3時間で翌朝出社するビジネスパーソン
・夜勤と日勤を繰り返す医療・介護職
・夜中に何度も起きる育児中のママやパパ
こうした方々の睡眠リズムは「意図的に分けている」わけではなく、外的要因で分断されているのです。
Lifreeでは、この2つを明確に分けて考えています。
クリエイターや起業家の中には、意識的に睡眠を分割している人もいます。
彼らは自分の体調や集中の波を理解し、仮眠のタイミング・長さ・環境を細かく設計しています。
まさに「戦略的な多相睡眠」です。
ただし、これは体調管理・光環境・食事・体温リズムなどを総合的にコントロールできる人に限られます。
睡眠の知識・習慣・観察力がそろって初めて成立するスタイルです。
一方で、育児・介護や夜勤などで「眠りを分けているのではなく、起こされている」人たちがいます。
これは「自分で選んでいない多相睡眠」であり、身体にとっては大きなストレスです。
脳や自律神経は休息リズムを作れず、
「寝ているのに疲れが取れない」「集中力が続かない」「感情が不安定」といった状態を引き起こします。
この状態が長引くと、慢性疲労や抑うつ傾向にまで発展することもあります。
こうした“コントロール不能な多相睡眠”の方にLifreeがまずお伝えしているのは、
「睡眠改善した後は、睡眠以外で回復するスキルを身につける」ということです。
これは、眠れない時でも“自分で回復をつくる力”を育てる考え方です。
Lifreeでは、これを「マイクロリカバリー」と呼んでいます。
①呼吸による自律神経リカバリー
1分間の深呼吸で副交感神経を優位にし、脳の過活動を鎮める。
呼吸の“長さ”よりも“吐く時間”を意識するのがポイントです。
②光と姿勢によるリセット
朝の光・軽い伸展姿勢・目線を上げる動作で交感神経をスムーズにONに。
これにより体内時計を整え、昼間のパフォーマンスが上がります。
③香りと触覚で行うマインドリセット
ラベンダーなど鎮静系アロマを使い、五感から脳をクールダウン。
Lifreeのプログラムでも、香りと触覚を組み合わせた方法は高いリラックス効果を示しています。
これらはすべて、「時間が取れない」「まとまって眠れない」人でもできる
“回復の土台”づくりです。
Lifreeがこれまで180社15万人以上の従業員をサポートしてきた経験から言えるのは、
まず睡眠そのものの質を立て直すことが最優先だということです。
眠りのリズムが整わないまま呼吸法やマインドケアを試しても、
効果が十分に発揮されないケースが多いのです。
夜の睡眠は、脳と体の修復時間です。
まずは 「どんなに短くても、深く眠る」ことを意識します。
寝入りの90分で深部体温をしっかり下げることがポイント。
湯船での入浴・照明を落とす・デジタル機器を早めにオフにするなど、
“眠りの入口”を整えるだけでも、翌日の疲労感がまったく違います。
夜に十分眠れない人ほど、昼間の回復をどう設計するかが鍵です。
15〜20分以内のパワーナップ(昼寝)や、分割した短い休息をうまく組み合わせることで、
体と脳のリズムを整えることができます。
午後3時までに行うと体内時計を乱しにくく、眠気リセットにも効果的です。
夜も昼も思うように眠れない時期は、睡眠に頼らず回復をつくるスキルを活用します。
Lifreeでは、これを「マイクロリカバリー」と呼んでいます。
・呼吸で整える:吐く息を長くして副交感神経を優位に。
・光で整える:朝の光で体内時計をリセット。
・香り・触覚で整える:アロマやマッサージで脳の過活動を鎮める。
これらは「眠れない時でも自分で整える力」を身につけるステップです。
まず睡眠を整え、次に“起きている時間の回復”を設計することで、
多相的に崩れたリズムが次第に統合され、持続的なパフォーマンスを発揮できるようになります。
私たちは、睡眠を“時間を奪うもの”ではなく、パフォーマンスを生む資本として捉えるべきです。
企業や働く人の中で“眠りの投資意識”を広げています。
実際にLifreeがサポートした企業では、
不眠スコアが平均50%改善
メンタル数値36%改善
eNPS(従業員エンゲージメント)約20%向上
といった結果が見られています(※詳細数値は非公開)。
これは、睡眠改善が単なる健康支援ではなく、人的資本投資として有効であることを示しています。
・多相睡眠は天才だから成立した可能性が高い
・現代人がそのまま真似するとリスクが大きい
・重要なのは「睡眠時間を削る」ことではない
・どう回復するかを設計すること
睡眠は削るものではなく、パフォーマンスを最大化するための投資です。
「多相睡眠をやるかどうか」よりも、
「自分にとって最適な回復リズムを知ること」
それこそが、本当の意味で「
睡眠をコントロールする」第一歩です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「仕事が忙しくて睡眠時間を確保できない」「寝ても疲れが取れない」という方は、
睡眠の専門家に相談することで解決策を見つけることができます。
Lifree株式会社では、ビジネスパーソン向けに
短時間睡眠でもパフォーマンスを最大化するための睡眠改善プログラムを提供しています。
睡眠の質を高め、日中の生産性を向上させる具体的な方法を知りたい方は
ぜひLifree株式会社までお問い合わせください。