毎年義務化されているストレスチェック。
多くの企業では「実施はしているが、その後どう活用すればよいか分からない」
「やりっぱなしになっている」という課題を抱えています。
従業員のストレス状態を測ることはできても、
行動変容や生産性向上につながらなければ意味がありません。
そこで注目されているのが「睡眠改善」です。
睡眠はストレスと直結しており、改善効果を定量的に測定できるため、
ストレスチェックの“次の一手”として導入しやすいのが特徴です。
本記事では、人事担当者が押さえておくべき
「ストレスチェック後に活用できる睡眠改善施策」について解説します。
1. ストレスチェックが抱える“やりっぱなし問題”
ストレスチェック制度は2015年に義務化され
従業員50人以上の事業所では毎年の実施が必須です。しかし現場の声としては、
チェックを受けてもフィードバックが簡易的で終わる
高ストレス者の面接指導に偏り、全従業員への施策に広がらない
集団分析はするが、その後の施策に反映できていない
といった「やりっぱなし」が多いのが実情です。
ストレスチェックは「現状の可視化」にすぎず
従業員自身が日常の行動を変えなければ改善は見込めません。
ところが、運動や食生活改善と比べてハードルが高いと感じる従業員も多く
結局は実践に結びつかないのです。
2. 睡眠とストレスの密接な関係
脳は睡眠中に感情の整理や記憶の定着を行います。
睡眠が不足すると、ストレス耐性が下がり、ネガティブな出来事を必要以上に大きく感じてしまうのです。
厚生労働省の調査でも、不眠はうつ病発症リスクを高めることが分かっています。
逆に睡眠を改善することで、抑うつ度が平均36.5%改善、不眠スコアが50.6%改善したというデータもあります。
運動や食生活改善は意識の高い従業員しか続きにくい一方、睡眠は誰もが毎日行う行為であり
行動変容を起こしやすいテーマです。
ストレスチェック後の全体施策として導入しやすいのが大きな利点です。
3. 人事にとってのメリット:睡眠改善を導入する意味
「睡眠」は誰もが毎日睡眠を取るので運動のようにハードルが高くなく
健康意識があまりない方でも取り組みやすいテーマです。
結果として施策の参加率が上がります。
経産省の調査によると、睡眠改善による生産性改善額は 年間32.8万円/人。
食事・運動と比べても約10倍の費用対効果があるとされています。
睡眠改善はアンケートやアプリを用いて数値化が可能。
睡眠状態の効果を測定できが出来るので効果計測ができる上、人的資本開示にも活用できます。
4. 具体的な「睡眠改善施策」の進め方
ストレスチェックのフィードバックと併せて、睡眠セミナーを開催。
従業員が「自分ごと」として学びやすいタイミングで睡眠改善の知識を提供します。
EAPや社内相談窓口に「睡眠」相談を組み込むことで、気軽に相談できる環境を整えます。
特に「眠れない=メンタル不調」につながる前に早期対応が可能になります。
従業員自身が日々の睡眠を数値で確認できるようにすることで、行動変容を促進します。
人事側も集計結果をもとに改善の方向性を検討できます。
「一度のセミナーで終わらせない」ために、月ごとのチェックやフォロー研修を組み込みます。
小さな変化を可視化し、本人のモチベーションを高めることが重要です。
通信会社N社:睡眠プログラム導入後、不眠スコアが50%改善、抑うつ度が36%改善。
コンサルティング企業P社:eNPS(従業員推奨度)が−20%改善し、エンゲージメント向上に直結。
営業職中心のS社:営業売上が157%向上、プレゼンティーズム改善額178万円/人。
これらの事例は「睡眠改善が健康だけでなく業績に直結する」ことを示しています。
ストレスチェックの“次の一手”として導入する価値は非常に高いといえます。
ストレスチェックはあくまで出発点。
そこで得られたデータを従業員の行動変容につなげることが、本来の目的です。
睡眠改善は、
健康意識の低い層にも取り組みやすい
費用対効果が高い(32.8万円/人の改善効果)
定量的に測定可能で人的資本開示にも使える
という特徴を持ち、ストレスチェック後の施策として最適です。
人事担当者が「やりっぱなし問題」を解決するために、次に検討すべきは睡眠改善。
従業員の健康を守り、組織全体のパフォーマンスを高める投資として
今こそ取り組むべきテーマではないでしょうか。
「仕事が忙しくて睡眠時間を確保できない」「寝ても疲れが取れない」という方は、
睡眠の専門家に相談することで解決策を見つけることができます。
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